彁は検索してはいけないと言われる理由|読み方や太鼓の達人との関係

彁は検索してはいけないと言われる理由|読み方や太鼓の達人との関係

みなさんのなかには、「彁は検索してはいけない」という噂話を聞いたことのある人たちもいるかもしれません。パッと見ただけでも、日常的に見たことのない漢字ですから、何だか不気味な文字だと感じるのもわからなくはありません。

この記事では、彁は検索してはいけないと言われる理由について考察しています。また、気になる読み方やゲーム太鼓の達人との関係について触れています。彁という漢字に興味のある人たちは参考にしてみてください。

目次

彁とは?

彁は幽霊文字のひとつです。幽霊文字とは、意味や実用例が不明であるにもかかわらず、文字コード上に存在する漢字のことです。誤写や誤変換によって発生したもので、最も可能性の高いのは「彊(きょう)」の間違いとして登録されたと考えられます。

彁に関しては見た目の不気味さや幽霊文字という言葉が一人歩きしていることからさまざまな憶測が飛び交うことがありますが、決して霊的な意味が込められているわけではありません。それどころか彁が幽霊文字である以上、特定の意味を持たないただの漢字に過ぎないのです。

彁の読み方

朝日新聞デジタルの企画「ことばマガジン」に投稿された『幽霊文字の読み、どこから ― 変換辞書のはなし5』によれば、彁は「か」或いは「せい」と読みます

1980年代に「JIS第2水準の漢字に対する代表読みの設定」が実施されたときに、彁は漢和辞典や各種資料に見当たらなかったので、哥から「か」という読み方が割り当てられたと考えられます。また、1987年に制作された日本IBMの「漢字コード一覧表」では「せい」という読み方が記載されています。

とはいえ、PCやスマホで「か」や「せい」と入力しても出てきません。そのため、大抵の人びとが検索エンジンに「弓可可」と入力して彁を見つけることになります。

彁は検索してはいけないと言われる理由

さて、一部の人が「彁は検索してはいけない」と言うのは、どうしてなのでしょうか?

結論から言えば、彁を検索したところで怖いことなど起こるはずがないので安心してください。彁は幽霊文字ではありますが、文字それ自体に不幸を呼び寄せるような霊的な力はありません。冒頭でも述べたように、幽霊文字の「幽霊」は出所が不明な状態であることを比喩的に表現したものに過ぎないのです。

彁の検索結果

実際に、彁をGoogle検索で調べてみると、上位表示されているサイトは辞書サービスのページくらいで、いわゆる「心霊的なサイト」は一つも見当たりません。

また、もし文字それ自体に呪いをかける力があるのであれば、今頃は兵器として使用されているに違いありません。いずれにしても、「彁を検索してはいけない」という噂は単なるガセネタであると結論づけられるでしょう。

太鼓の達人の曲名として知られている

なお、彁はLeaF氏が太鼓の達人に書き下ろしたナムコオリジナル曲の名称としても使われています。気になる方は以下の動画をご覧ください。難易度をマックスにすると、素人ではとても太刀打ちできない鬼のゲームになっています。

このような場面でも彁が使われていることから一部の界隈に知られている漢字になっています。その意味では、彁が幽霊文字という何も意味しない言葉だからこそ、現代人が自由に意味を与えやすい言葉とも言えるため、これからも使われる可能性があるかもしれません。

彁に怖い意味はない

彁はヒューマンエラーによって誕生した漢字であり、霊的に怖い意味はないので安心してください。幽霊文字という言葉だけが一人歩きすると、心霊現象や呪いの言葉と関係があるかのように錯覚してしまうかもしれませんが、超常現象とは全く無関係の漢字です。

そもそも日常的に使われることのない漢字の一つでもありますから、大多数の人々にとっては見知らぬ文字でしかありません。ただ、名前に使っている人もいるようですから幽霊文字だからといって葬られるようなことはないでしょう。

参考文献

1.朝日新聞ことばマガジン『幽霊文字の読み、どこから ― 変換辞書のはなし5』URL:http://www.asahi.com/special/kotoba/archive2015/moji/2011081800015.html(2025年9月9日に取得)

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この記事を書いた人

日本オバケモン編集部です。私たちは心霊現象や都市伝説を専門として記事形式で情報を伝達するプロフェッショナル集団です。ライター、編集者、研究者、校閲者から構成されたチームで記事を制作しています。

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